業務内容

BUSINESS

業務内容について

刑事事件・少年事件でお困りの方、
まずはご相談ください。

釈放・保釈してほしい(逮捕・勾留されたくない)

1 はじめに

被疑者・被告人(罪を犯したと疑われている人)が逮捕・勾留されて警察などの留置場で身体を拘束され続けた場合,さまざまなデメリットが生じます。日常生活から隔離されてしまうため,会社を解雇されたり,学校を退学させられたりすることで,家族全員の経済的基盤が失われてしまうなどの可能性もあります。また,家族との面会も制限され,警察署の留置場という極限的な環境の中で,精神的に追い込まれ事実と異なる自白をしてしまうおそれもあります。

弁護士に依頼し,検察官や裁判官に対して釈放に向けた活動をしてもらうことにより,身体を拘束されてしまった被疑者・被告人が一日も早く解放され,日常生活を取り戻せる可能性を高めることができます。

以下,逮捕・勾留について簡単に説明するとともに,釈放・保釈する方法について説明いたします。


2 逮捕・勾留について

⑴ 逮捕・勾留とは

逮捕・勾留はいずれも,被疑者・被告人の身体の自由を奪い,身体拘束の状態を続ける処分といえます。
逮捕・勾留を行うためには,基本的に,

①被疑者・被告人が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由
②逃亡のおそれ又は罪証隠滅のおそれがあること
③逮捕・勾留に伴う利益と不利益を比較考量して、逮捕・勾留が相当であること

が必要であると考えられます。

⑵ 逮捕・勾留の流れ

一般的な逮捕手続の場合,逮捕されると,警察官は逮捕後48時間以内に,被疑者の身柄を検察官へ送致します。

警察官からの送致後,検察官が今後も身柄拘束の必要があると判断した場合,検察官は送致を受けてから24時間以内に,裁判所に対して,勾留(10日間の身柄拘束)請求することになります。
検察官による勾留請求がなされると,裁判官が勾留を許可するか否かの決定をします。裁判官も身柄拘束の必要があると判断した場合には,勾留決定がなされます。
勾留決定がなされると,その日から10日間の身体拘束が決定し,その間,捜査機関(警察官・検察官)は,被疑者に対する取調べ等の捜査を行います。10日の間に捜査が終了しなかった場合には,検察官は勾留延長請求をし,裁判官も勾留の延長が必要であると判断した場合には,勾留の延長(最大10日間)がなされます。

捜査の結果,検察官が,公判請求が相当であると判断し起訴されると,勾留が継続し,公判(裁判)が終了するまで身体拘束が続くことになります(これを「被告人勾留」といいます。)。


3 釈放・保釈する方法(逮捕・勾留から解放する方法)

釈放・保釈する方法は,捜査段階と公判(裁判)段階において,それぞれその内容が変わりますので,以下,捜査段階と公判(裁判)段階に分けて説明いたします。

⑴ 捜査段階
ア 検察官・裁判官に対する働きかけ

当該事件について勾留の必要性がない旨の意見書を提出する等して,検察官が勾留請求しないよう,裁判官が勾留決定しないよう,検察官・裁判官に対して働きかけます。
勾留の必要性がないことを検察官・裁判官に説得するためには,豊富な資料が必要です。具体的には,被疑者が反省していることや,身元引受をしてくれる家族がいること,仕事に復帰する必要があること,被害者と示談が成立していることを示す資料を集め,検察官・裁判官を説得することになります。

イ 勾留決定に対する各種不服申立て

勾留の必要性がないにもかかわらず勾留されてしまった場合でも,早期に勾留からの解放を目指す方法があります。
まずは,当該勾留に対する不服申立てを行い,改めて勾留の必要性がないことを主張することにより,一度なされた勾留決定が取り消されるように働きかけます。
また,勾留決定後の事情の変化(被害者との示談締結等)により,勾留の必要性が無くなった場合には,勾留取消請求を行い,勾留からの解放を目指していきます。

ウ 公判請求・即決裁判の回避による釈放

捜査の結果,検察官が公判請求・即決裁判をすると,引き続き勾留が継続することになりますが,公判請求・即決裁判以外の処分(不起訴,略式起訴等)であれば,基本的にその段階で,身体拘束から解放されることになります。
そこで,弁護人(弁護士)としては,公判請求等の重たい処分ではなく,不起訴や略式起訴などの処分をするように検察官を説得することになります。

⑵ 公判(裁判)段階
ア 保釈請求

公判段階における身体拘束からの解放手段として広く利用されているのは,保釈請求です。
保釈とは,保釈保証金(保釈金)の納付を条件として住居等の制限のもとに被告人の身体拘束を解く釈放制度です。
なお,保釈は公判(裁判)段階にのみ認められた制度ですので,捜査段階では保釈請求をすることはできません。
保釈保証金は,一般的には150万円から300万円程度となる場合が多いですが,具体的には,犯罪の内容や,勾留を受けている方の経済状態などによって裁判官が金額を決定することになります。
本人が保釈後に逃亡したり,裁判所の定めた条件に違反したりした場合は,保釈金は没収されます。違反がなければ,預けた保釈金は判決が出た後に全額返還されます。

イ 勾留決定に対する各種不服申立て

公判(裁判)段階においても,保釈保証金の納付を条件とせずとも勾留自体の必要性がないと判断される場合には,勾留に対する不服申立てをすることにより,勾留からの解放を目指すこともできます。

不起訴にしてほしい(前科をつけたくない)

1 はじめに

前科とは,一般的に,過去に刑事裁判において有罪判決を受けたことをいいます。
そこで,犯行内容を認めている場合に前科を避けるためには,刑事裁判そのものを回避する必要があります。
以下,前科による不利益について簡単に説明するとともに,刑事裁判そのものを回避する方法について説明いたします。


2 前科による不利益

⑴ 検察庁等におけるデータベースでの管理

前科がついた場合には,法務省所管のもと検察庁のデータベース内に犯歴票等として記録され,前科を有する者が死亡するまで管理されます(犯歴事務規定18条)。
前科を有する者が再度犯罪を行った場合,検察官・裁判官はかかる記録を基に処分を決めることになり,前科を有する者に対してはより重たい処分が選択されることになります。

なお,前科が戸籍や住民票などに記載されることはありません。

⑵ 資格・職業の制限

前科がついてしまうと,前科の内容に応じて,すでに持っている公的な資格が停止・剥奪されることや,今後の資格取得に制限が生じてしまう場合があります。

⑶ 海外渡航の制限

旅券法により,禁錮以上の刑に処せられた場合(執行猶予も含みます)は,旅券の発給等が制限を受ける可能性があり,また,禁錮以上の前科がある場合は,旅券返納命令の可能性があります。
さらに,禁錮以上の刑に処せられなくても,前科があると,旅行先の国の入国審査で引っかかってしまうことがあります。


3 刑事裁判を回避する方法

⑴ 警察による微罪処分

微罪処分とは,警察が,罪を犯した成人の事件を検察に送致することなく,刑事手続を警察段階で終了させる処分のことをいいます。手続きが警察段階で終了しますので,刑事裁判になることはなく,前科もつきません。

微罪処分となる事件とは,「犯罪事実が極めて軽微であり,かつ,検察官から送致の手続をとる必要がないとあらかじめ指定されたもの」(犯罪捜査規範第198条)とされており,具体的には,窃盗,詐欺,横領などの財産犯事件(①被害金額が2万円以下であること,②被害回復がなされていること,③被害者が処罰を望んでいないこと等)や突発的な軽微な暴行事件等が対象と考えられています。
そこで,微罪処分を獲得するために,被害回復などの被害者対応といった活動を行います。

⑵ 起訴猶予・告訴取消を理由とする不起訴

起訴猶予とは,犯罪を証明する十分な証拠はあるものの,被疑者の性格,犯罪の軽重等により刑罰を与える必要がないと考えた場合に不起訴とする処分のことをいいます。告訴取消を理由とする不起訴とは,起訴するために告訴が必要とされる親告罪(器物損壊等)において,告訴という要件を欠くことにより不起訴とする処分のことをいいます。いずれであっても起訴しない処分になりますので,刑事裁判になることはなく,前科が付くこともありません。

起訴猶予又は告訴取消を理由とする不起訴処分どちらにおいても,重要となるのは,被害者との示談締結になります。被害者に対する示談に関しては,捜査機関としては,当事者同士で行わせると,トラブルの素になるため,一般的には,弁護士が弁護人として間に入って行う形になります。そのため,不起訴処分を獲得するためには,弁護士を弁護人として選任し,被害弁償や示談に当たってもらう必要があります。

また,示談締結以外にも被疑者の反省を促すことや,再犯防止に向けた環境を調整するなどして,起訴を回避するための活動を行います。

執行猶予にしてほしい(刑務所に行きたくない)

1 執行猶予とは

執行猶予とは,有罪判決に基づく刑の執行を一定期間猶予し,その間に罪を犯さなかったときは,刑の言渡しがなかったのと同様の効果を生じさせる制度です。

例えば,“懲役3年,執行猶予5年”という判決が言い渡されたとすると,“ひとまず一般の社会で生活させて,5年間罪を犯さなければ,3年間刑務所に行く必要はなくなる”ということになります。

以下,執行猶予の種類について簡単に説明するとともに,執行猶予を獲得する方法について説明いたします。


2 執行猶予判決の種類

⑴ 全部執行猶予

全部執行猶予とは,言い渡された刑のすべてが猶予される制度になります。上記の例の通り,“懲役3年,執行猶予5年”という判決であれば,言い渡された“懲役3年”のすべてが5年間猶予されることになり,5年間無事に生活することができれば,刑務所に行く必要はなくなります。

⑵ 一部執行猶予

これに対して,一部執行猶予とは,言い渡された刑の一部が猶予される制度のことをいいます。例えば,“懲役2年,その刑の一部である懲役4月の執行を3年間猶予する”という判決が言い渡されたとすると,まず猶予されなかった期間(1年8か月)を実際に服役し,その服役が終わると,懲役4か月については執行が猶予されることになります。したがって,猶予期間である3年間を無事に生活することができれば,懲役4ヶ月の部分は執行されないことになるというものです。

このように,一部執行猶予の場合は,一定期間刑務所に収容されることになりますので,実刑判決の一種ともいえます。


3 執行猶予を獲得するためには

執行猶予を獲得するためには,形式的な要件を満たしていることを前提に,執行猶予が適当な事案であると裁判官に判断してもらうことが必要です。また,具体的な事件によっては,執行猶予か実刑かの判断が極めて難しい場合,すなわち弁護活動の内容により執行猶予が付く場合もあれば,実刑判決となってしまう場合もあるといえます。

したがって,執行猶予を獲得するためには,執行猶予が適当な事案であると裁判官を説得しなければならないといえます。

具体的には,犯罪そのものに関する事情として,
①結果が重大ではないこと
②行為が悪質ではないこと
などを裁判官に主張していきます。

また,事件後の事情として,
①本人が真摯に反省していること
②示談が成立していること
③家族によるサポートが整っていること
などを裁判官に主張することも重要となります。


4 執行猶予の注意点(執行猶予の取消し)について

執行猶予がついて社会復帰したとしても,新たに罪を犯したりすれば執行猶予が取消されてしまう場合があることに注意が必要です。

執行猶予が必ず取り消されてしまう場合として,執行猶予期間中に別の刑事事件について,懲役・禁固刑の実刑判決を受けたときなどがあります。また,執行猶予が取り消されてしまう可能性がある場合として,執行猶予期間中に別の刑事事件について罰金の処分を受けたときなどがあります。

したがって,執行猶予判決を得て社会に復帰した後は,二度と犯罪をしないようにすることはもちろんのこと,交通事故などの過失に基づく犯罪も起こさないように注意して生活することが必要となります。

被害者に謝罪したい(被害弁償・示談をしたい)

1 はじめに

刑事事件における示談とは,一般に「事件を起こしてしまった加害者と被害者が,話し合いにより,事件を解決すること」といえます。

なお,被害者の方との示談交渉は,当事者同士に任せてしまうと,さらなる犯罪の危険や,示談交渉が難航する可能性が高いことなどから,弁護士を間に入れて進めるのが一般的といえます。

以下,示談の効果について説明するとともに,示談の成立時期についても説明いたします。


2 示談の効果

⑴ 不起訴処分等の不利益の少ない処分を獲得しやすくなる

刑事事件において示談が成立している場合には,被害回復がなされ,被害感情が緩和していると評価されることにより,刑事責任の軽減を図ることができます。

具体的には,示談成立の有無が,検察官による起訴・不起訴の判断,裁判官による量刑の判断(例えば,執行猶予をつけるかどうかの判断)に大きく影響することになります。

したがって,被害者の方との示談成立は,警察・検察の捜査段階においては,微罪処分や起訴猶予などの前科のつかない処分,裁判段階においては執行猶予などの刑務所に行くことを回避する処分につながるといえます。

⑵ 身柄拘束から解放されやすくなる

示談が成立していることは,身柄拘束からの解放にもつながります。

そもそも,身柄拘束は基本的に逃亡・罪証隠滅の防止を目的としています。
そして,被害者と示談が成立している場合には,わざわざ逃げたり証拠を隠したりすることは通常考えにくいといえます。

このように,示談が成立すると,逃亡・罪証隠滅のおそれが小さくなるといえることから,身柄拘束からの解放につながります。

⑶ 民事的な紛争の解決につながる

刑事事件はあくまで,行った犯罪を国家が裁く手続であり,被害者が加害者に賠償を求める手続(民事事件)とは異なります。そのため,刑事事件が終了しても,民事事件も終了したことにはならず,依然として加害者は被害者に対して損害を賠償する義務を負ったままとなります。

しかし,刑事事件において示談が成立し,その内容として「民事的紛争についても示談金の支払いにより解決する」という意味があった場合には,民事上の損害賠償義務を果たしたことにもなりますので,被害者からの請求という不安から解消されることができるのです。


3 示談の時期

示談締結による上記効果は,その成立時期が早ければ早いほど,大きくなります。

すなわち,「不起訴処分等の不利益の少ない処分を獲得しやすくなる」という効果については,警察等による捜査開始前の示談であれば,捜査そのものを回避するという大きな効果があり,警察等による捜査中であっても検察官による起訴前の示談であれば,前科を回避するという効果が残されています(もちろん,示談をすれば必ず,前科にならないというわけではありません。)。
これに対して,示談の成立が検察官による起訴後になってしまうと,前科を回避することはできず,量刑(刑の重さ)に影響を与えるという効果に止まってしまうことになります。さらに,示談の成立が刑事裁判終了後になると,刑事処分における効果はなくなってしまいます。

また,「身柄拘束から解放されやすくなる」という効果についても,示談の成立時期が早ければ早いほど,早い時期に解放されやすくなります。

このように,その成立時期が早ければ早いほど,示談による効果が大きくなりますので,なるべく早く示談交渉を開始したほうがよいと考えられています。


4 示談を締結する方法

残念ながら,被害者の方と示談を締結する絶対的な方法はないといえます。
しかし,弁護士が弁護人・代理人として被害者の方と示談交渉をするうえでは

一つ,被害者の目から見ても,誠実に事件と向き合っている人物であること
二つ,示談交渉の経験が豊富であること(被害者側の気持ちも理解していること)

が重要であると考えています。

無実・無罪を証明してほしい

1 はじめに

残念ながらこの国においては,いわれのない罪について疑いをかけられてしまうことはもちろん,いわれのない罪について刑罰を受けてしまうこともあるのが実情です。

しかし,たった1件でも冤罪があってはなりません。「10人の真犯人を逃すとも、1人の無辜(むこ)を罰するなかれ」という法格言があります。周防正行監督の作品『それでも僕はやってない』という映画の冒頭にも紹介される言葉です。この言葉の意味は,「10人の真犯人を逃すことがあっても,1人の無実の者を罰してはならない」すなわち,「10人の真犯人を逃すことよりも,1人の無実の者を罰することの方が悪である」ということを意味しているといえます。この言葉は,現代の刑事手続きにおいて最も重視されなければならない言葉とされています。

刑事裁判に弁護人として携わる者である以上,この言葉が本当の意味で市民に理解されるとともに,冤罪事件が2度と起こらないよう職務に取り組んでいます。

以下,無実・無罪を求める弁護活動の一例を説明いたします。


2 捜査段階における弁護活動

⑴ 捜査段階における弁護活動の制約

捜査段階における弁護活動には,ひとつ大きな制約があります。それは,捜査段階において弁護人(弁護士)は,捜査機関が収集した証拠を見ることができないという点です。

したがって,捜査段階における弁護活動は,基本的に罪を犯したとされる被疑者本人の供述のみを柱に行わざるを得ません。

⑵ 取調べ対応に関するアドバイス

捜査機関が被疑者に対して取調べをしている場合,捜査機関は,客観的な証拠をそろえ,あとは被疑者から自白をとるだけと考えている場合が多いといえます。そこで,捜査機関による取調べに対しどのように対応するかが,弁護活動の切り札にもなることがあります。

それでは,捜査機関による取調べに対し,どのように対応すればよいのでしょうか。

その答えは,あくまでケースバイケースとしかいうことができませんが,原則として黙秘権・供述拒否権を行使することが非常に有益となります。黙秘権・供述拒否権とは,捜査機関からの取調べの際,警察官等からの質問に答えない権利のことをいいます。

なぜなら,事件当時の記憶がはっきりしない中で警察官等からの質問に答えてしまうと,捜査機関が持っている客観的な証拠と矛盾しているかもしれませんし,こちらの話を潰すような証拠を作られてしまうこともあるからです。上記のように,捜査機関が集めた証拠を見ることができない段階では,捜査機関に話をすることはリスクが伴います。

一方で,黙秘しているだけでいいというわけではありません。具体的事案によっては,積極的にこちらが持っている情報を伝えた方がいい場合も考えられます。

したがって,具体的な事案においてどのように取調べ対応をすればいいかは,弁護人(弁護士)とよく相談したうえで,判断する必要があります。


3 公判(裁判)段階における弁護活動

⑴ 証拠の開示請求

公判(裁判)段階に至ると,捜査段階では見ることができなかった証拠を弁護人(弁護士)も見ることができるようになります。

しかし,ただ待っているだけでは,捜査機関は弁護人に対しすべての証拠を見せてくれません。弁護人(弁護士)は,どのような証拠を捜査機関が収集しているのか推測したうえで,検察官に対して必要な証拠を開示するように請求しなければなりません。そして,どのような証拠があるかを推測するためには,豊富な経験が必要とされています。

そのような豊富な経験から,必要な証拠の開示を受けることが,公判(裁判)段階における弁護活動のスタートであるとともに,極めて重要な要素となります。

⑵ 証拠の吟味

証拠の開示を受けた後は,たくさんの証拠を丁寧に吟味することが重要となります。

検察官が有罪であると考える根拠となるべき証拠は何か,弁護人(弁護士)が有利と考える証拠は何かなど様々な視点で,何度も証拠を見直すことが求められます。

⑶ 法廷での弁護活動

無罪を獲得するためには,上記で述べた準備活動を前提に,弁護人(弁護士)が無罪であると考える根拠を裁判官・裁判員にも納得してもらわなければなりません。

特に裁判員裁判においては,一般の方々が裁判にかかわることになりますので,一般の人々にも納得してもらえるように,わかりやすく伝えることができるか否かが重要となります。

このような法廷弁護技術は,一朝一夕で身につくものではありません。弁護人(弁護士)には,法廷での実践経験など,日々の研鑽に努めなければなりません。


4 最後に

上記で述べた弁護活動はあくまで一例であり,弁護活動の一部にすぎません。実際に無罪判決を獲得するためには,上記以外にも多大な努力と労力が必要とされています。

はれのくに法律事務所では,絶対にあってはいけない冤罪事件が起こらないように,全力で取り組んで参ります。

今後の見通しを知りたい

1 はじめに

刑事事件における今後の流れには,多種多様なものがありますが,被疑者・被告人やそのご家族が高い関心を持つ事柄としては,①「最終的な刑事処分がどのようになるのか」,②「身体拘束はいつまで続くのか」の2点ではないでしょうか。

以下,それぞれの見通しを説明するための材料となる事項について説明いたします(なお,犯行内容を認めている場合を前提としています。)。


2 最終的な刑事処分に関する見通し

最終的な刑事処分に関する見通しのための主な材料としては,以下のようなものがあります。

①被疑事実の内容(犯してしまった犯罪の内容,法定刑など)
②犯罪により生じた結果の内容
③余罪の有無,内容
④前科の有無,内容
⑤被害回復(示談成立)の可能性
⑥証拠の有無,種類
⑦社会復帰後の環境


3 身体拘束に関する見通し

身体拘束に関する見通しのための主な材料としては,上記①から⑦に加えて,以下のようなものがあります。

⑧被害者の有無,被害者との接触可能性
⑨共犯者の有無,共犯者との接触可能性
⑩捜査の進捗状況
⑪身元引受人の有無
⑫生活が安定しているか否か(住居,定職,家族の有無など)
⑬身体拘束による不利益の程度(失職のおそれ,退学のおそれ,病気など)


4 最後に

以上の通り,刑事事件における今後の見通しを判断する材料には,多種多様なものがあることに加えて,ひとつとして同じ事件はありません。また,捜査段階においては,捜査機関が有する証拠を弁護人(弁護士)が見ることはできません。

したがって,弁護人(弁護士)が,今後の見通しを正確に判断することは極めて難しいといえます。

しかし,これまでの経験により,その正確性を高めることができると考えられますので,今後の見通しを知りたい場合には,経験豊富な弁護士に相談されることをお勧めいたします。

家族に面会したい

1 警察署において家族と面会する方法

逮捕・勾留された場合,基本的に警察署内にある留置場で身体拘束されることになりますので,逮捕・勾留された家族と会うためには,警察署で面会することになります(刑事訴訟法第80条,207条第1項)。ただし,逮捕段階(逮捕後,勾留される前まで)は,弁護人又は弁護人になろうとする者以外は,家族であっても基本的に面会することはできません。

勾留後,警察署で面会をする場合は,まず,事前に勾留されている警察署に電話をして,家族・知人が警察署にいるかどうかを確認します。警察署にいることが確認できた場合には,身分証明書類及び印鑑を持参した上で,直接警察署に赴き,勾留された家族と面会することになります。

なお,家族との面会の場合には,以下の通り制限があることに加え,接見禁止決定がなされている場合には家族との面会そのものが一切できない場合もあります。


2 面会に関する制限について

⑴ 時間帯の制限

警察署での面会は,平日の午前8時半から午後4時ころまで(昼休みを除く)となっていることが多いです(刑事収容施設法第118条第1項)。

⑵ 面会時間の制限

面会は,通常,1回につき15分から20分の時間制限があります(刑事収容施設法施行規則第73条)。

⑶ 面会人数の制限

面会は,通常,1回の面会につき,入室することができる人数は3名までとなっています(同法118条第3項)。

⑷ 面会回数の制限

1日に被疑者の方が面会できる回数は1回だけですので(弁護人を除く),事前に別の人が面会をしてしまった場合,その日は面会をすることができなくなってしまいます(同法118条第5項・第114条第2項)。

⑸ 係員の立会い

面会には,警察の留置係の係員が立ち合い,証拠隠滅の疑いがあるやりとりをしていないか等のチェックをします(同法第116条)。

 

3 接見等禁止決定について

⑴ 接見等禁止決定とは

接見等禁止決定(刑事訴訟法第81条)とは,勾留され警察署等で身体拘束を受けることになった被疑者・被告人に対して,弁護人(弁護士)以外の者と,面会や手紙のやりとりを禁止する決定のことをいいます。したがって,接見等禁止決定がなされてしまうと,勾留された被疑者・被告人と面会することはもちろん,手紙のやり取りもできなくなってしまうのです。

共犯者がいる事件や犯行内容を否認している事件などで,自由な面会を認めたとしたならば,逃亡や証拠の隠滅が図られるおそれがある場合に,接見等禁止決定がなされることになります。

⑵ 接見等禁止決定を取り消す方法

上記の通り,接見等禁止決定がなされると,身体拘束に加え,弁護人(弁護士)以外の家族との面会や,手紙のやりとりもできなくなってしまうため,身体拘束を受けている方にとって大変厳しい状況下に置かれてしまいます。

こうした決定に対する弁護活動としては,そもそもそのような決定は必要ないとして,接見等禁止決定に対する各種不服申立を行い,接見等禁止決定そのものを取り消す方法があります。

また,完全に自由な面会を実現することが困難な場合であったとしても,家族との面会だけでも実現したいという場合が考えられます。そのような場合には,家族は全く事件と関係がなく罪証隠滅を行ったりする危険性がないこと,他方で直接会ってやりとりする必要性が高いことなどを主張し,家族については,接見禁止決定から除外するように裁判所に求めていきます。

知られたくない(職場・学校を辞めたくない)

1 はじめに

一般的には,罪を犯してしまい,捜査機関(警察官,検察官)からの捜査を受けたとしても,職場や学校内に事件関係者が存在する場合などを除き,捜査機関(警察官,検察官)が職場や学校に連絡をすることはありません(警察・学校相互連絡制度にかかるケースを除く。)。

ただし,逮捕の事実がマスコミにより報道されてしまった場合や,逮捕・勾留による長期間の身体拘束が続いてしまったため,事情を説明しなければならなくなり,結果的に職場や学校に知られてしまうことが考えられます。


2 職場・学校への発覚を回避するためには

上記のとおり,職場・学校に事件が知られてしまう例として,逮捕の事実がマスコミにより報道されてしまう場合が挙げられます。この場合には,報道の自由や知る権利等の関係から,マスコミによる報道を止めさせることは非常に困難です。

そこで,職場・学校への発覚を回避する方法としては,逮捕そのものを回避すること,逮捕・勾留による身体拘束の期間をなるべく短くすることが重要となります。詳しくは,釈放・保釈してほしい(逮捕・勾留されたくない)をご覧ください。


3 解雇・退学を回避するためには

解雇・退学を回避する方法としても,第一に早期の身体拘束からの解放が重要となります。身体拘束が長期化してしまうと,長期間の欠勤・欠席による解雇,退学が考えられるからです。

そして,最終的な刑事処分の内容(起訴なのか不起訴なのかなど)も,会社・学校が解雇・退学を考えるうえで重要な判断要素になります。したがって,成人による刑事事件であれば不起訴処分,少年事件であれば不処分の獲得が解雇・退学を回避することにつながるといえます。詳しくは,不起訴にしてほしい(前科をつけたくない)及び少年事件の解説をご覧ください。

 

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