COLUMN

お知らせ

2019.03.11

刑事事件

侮辱罪とは?

 


 

岡山南警察署は,インターネット上掲示板に「○○は,阿保だ」という書き込みをしたとして,岡山市の会社員の男性を侮辱罪の疑いで逮捕しました。

(上記事件は,フィクションです。)

 


 

本日は,上記事件をもとに,侮辱罪について簡単に説明いたします。

 

 

1 侮辱罪とは

 

侮辱罪とは,事実を適示しないで公然と人を侮辱することを内容とする犯罪です。

 

同じように人の名誉を保護する犯罪として,“名誉棄損罪”がありますが,侮辱罪は具体的な事実を摘示しない点で区別されます。

 

また,侮辱罪は,親告罪といって,告訴がなければ起訴することができません(刑法第232条第1項)。

 

 

2 侮辱罪が成立するための要件

 

侮辱罪が成立するための要件を簡単に説明すると,以下のとおりになります。

 

①事実を摘示しなくても,公然と

②人を

③侮辱したこと

 

各要件について少し説明しますと,

 

①の“公然と”とは,

不特定または多数の者が認識できる状態を指します。

例えば,公衆数名が居合わせた裁判所の公衆控室で他人の悪事を口外した事案について,公然性が認められています(大判昭6・10・19)。

 

②の“人”とは,

自然人のみならず法人も含まれるとされています。

 

③の“侮辱”とは,

他人に対する軽蔑の表示をいうとされ,例えば「馬鹿」や「阿呆」などがこれにあたると考えられています。

 

今回の事件を上記要件に当てはめて考えてみると,

①具体的な事実を適示せずに,ネット掲示板という不特定多数の人が閲覧できる場所で,

②○○を

③「阿保」と軽蔑の表示をし,侮辱した

 

このように①~③の要件にすべて当てはまるため,侮辱罪が成立すると考えられます。

 

 

3 侮辱罪の法定刑及び時効

 

侮辱罪の法定刑は,拘留又は科料と定められています(刑法第231条)。

 

侮辱罪の公訴時効は,1年とされています(刑事訴訟法第250条第2項第7号)。

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