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2018.07.23

刑事事件

保釈の種類とは?

 

テレビニュースなどで「保釈」という言葉を聞き,「警察や刑務所に捕まっていた人がお金を払って解放された」というようなイメージがあるかと思いますが,「保釈」にはいくつかの種類があります。

 

本日は,「保釈」の種類について説明いたします。

 

 

1 保釈とは

 

そもそも,保釈とは,保釈保証金(保釈金)を裁判所に納めることによって,起訴後の被告人勾留の身柄を解放し,被告人の身体の自由を確保することをいいます。

 

保釈は,起訴後に認められている制度であるとともに,あくまで勾留の執行を停止するものにすぎません。

 

したがって,保釈が認められたからといって,無罪と判断されたわけでも,許されたわけでもありません。保釈された被告人は,身体の自由が確保された状態で裁判に出廷し,裁判で実刑判決が出た場合には,刑務所に収容されることになるのです。

 

なお,保釈保証金(保釈金)については,裁判所が定めた条件に違反がなければ,判決が出た後に全額返還されます。

 

 

2 保釈の種類

 

そして,保釈には,

 

①権利保釈

②裁量保釈

③義務的保釈

 

の3種類があります。

 

⑴ 権利保釈とは

 

刑事訴訟法第89条には,保釈の請求があったとき,法律が定めた除外事由(罪証隠滅のおそれがある場合や,氏名又は住所が明らかでない場合など)がある場合を除き,裁判所は保釈を許さなければないと定められており,法律が定めた除外事由がない場合に認められる保釈を権利保釈といいます。

 

⑵ 裁量保釈とは

 

刑事訴訟法第90条には,「裁判所は,保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅するおそれの程度のほか,身体の拘束の継続により被告人が受ける健康上,経済上,社会生活上又は防御の準備上の不利益の程度その他の事情を考慮し,適当と認めるときは,職権で保釈を許すことができる。」と定められており,裁判所の裁量により認められる保釈を裁量保釈といいます。

 

⑶ 義務的保釈

 

刑事訴訟法第91条第1項には,「勾留による拘禁が不当に長くなったときは,裁判所は,…保釈を許さなければならない。」と定められており,勾留が不当に長くなった場合に認められる保釈を義務的保釈といいます。

 

以上のとおり,法は3種類の保釈の制度を認めていますが,実務上認められるのは,②裁量保釈が圧倒的に多いといえます。

 

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