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2021.11.01

刑事事件

控訴審段階における保釈とは?

 

本日は,「控訴審段階における保釈」について説明いたします。

 

目次

     

    1 そもそも,保釈とは

     

    保釈とは,保釈保証金(保釈金)を裁判所に納めることによって,起訴後の被告人勾留の身柄を解放し,被告人の身体の自由を確保することをいいます。

     

    保釈は,起訴後に認められている制度であるとともに,あくまで勾留の執行を停止するものにすぎません。

     

    したがって,保釈が認められたからといって,無罪と判断されたわけでも,刑務所に収容されることがなくなったわけでもありません。

     

    身体の自由が確保された状態で裁判に出廷することはできますが,裁判で実刑判決が言い渡されたならば,拘置所に収容されることになるのです。

     

    なお,保釈保証金(保釈金)については,裁判所の定めた条件に違反がなければ,判決が出た後に全額返還されます。

     

     

    2 控訴審段階における保釈について

     

    上記のとおり,保釈されている被告人について禁固以上の刑に処する実刑判決の宣告があると,保釈は失効し,刑事施設に収容する手続が執られることになります(刑事訴訟法第343条)。

     

    そのため,保釈中の被告人は閉廷後すぐに身柄を拘束され,その後,拘置所に移送されることになります。

     

    そこで,控訴審に向けて身柄拘束を解く必要がある場合には,改めて保釈請求をすることになります。このように,第一審の実刑判決後になされる保釈のことを一般に「再保釈」といいます。

     

    第一審段階における保釈と再保釈の違いとして重要な点は,再保釈の場合,権利保釈の規定(刑事訴訟法第89条)が適用されないということです(同法第344条)。

     

    すなわち,第一審段階における保釈については,⑴権利保釈,⑵裁量保釈,⑶義務的保釈の3つが存在しますが(それぞれの詳細については,こちらをご覧ください。),再保釈の場合には⑵裁量保釈と⑶義務的保釈の2つのみが規定されています(もっとも,⑶義務的保釈は例外的なものですので,基本的には⑵裁量保釈のみとなります。)。

     

    したがって,再保釈を請求する場合には,罪証隠滅を疑う相当な理由がないことをのみを主張したのでは不十分であり,裁量保釈における考慮事由(「身体の拘束の継続により被告人が受ける健康上,経済上,社会生活上又は防御の準備上の不利益の程度その他の事情」)についても積極的に主張する必要があります。

     

    なお,第一審で保釈が認められていたからといって,当然に再保釈が認められるわけではありません。また,仮に保釈が認められた場合でも,第一審で納めていた保釈金の上積みを求められることが通常です。

     

     



     

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