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お知らせ

2018.10.05

刑事事件

簡易鑑定とは?

 

精神障害者など,責任能力に疑いがある事件では,起訴前の鑑定が実施されることがあります。起訴前に行われる鑑定としては,簡易鑑定と起訴前本鑑定の2つがあります。

 

本日は,「簡易鑑定」について説明いたします。

 

 

1 簡易鑑定とは

 

簡易鑑定とは,起訴前に捜査機関が終局処分を決めるための参考にする目的で実施するごく簡易な鑑定で,鑑定留置を伴わず行われるものです。

 

鑑定留置とは,被疑者・被告人の精神または身体に関する鑑定をさせるについて必要があるときに,裁判所が期間を定め病院その他の相当な場所に被疑者・被告人を留置することです(鑑定留置についての詳しい説明は,こちらをご覧ください。)。

 

簡易鑑定で責任能力に問題があることが判明した場合,起訴前本鑑定が実施されたり,不起訴の判断がされたりすることがあります。

 

 

2 簡易鑑定の内容

 

簡易鑑定では,被疑者本人に対する問診と,知能テストとロールシャッハやバウムテスト等の簡単な心理テスト,MRIによる検査などが行われます。なお,本人に対する問診は,一般的には30分から1時間程度しかなされず,しかも1回のみであり,家族等関係者からの聴き取りなども通常行われません。

 

担当した医師は,上記検査のほか,その時点で捜査機関によって作成された供述調書などの限られた資料に基づいて鑑定書を作成します。なお,鑑定書作成のためにかかる期間は,鑑定実施から2~3日程度とされています。

 

このように,簡易鑑定は,限られた時間及び資料に基づいて実施されるため,鑑定内容の信用性に疑問がある場合も多くあります。一方で,事件から比較的近い時期に専門家が被疑者の精神状態を評価しているという点で貴重な資料となる側面もあるといわれています。

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