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2018.06.11

刑事事件

親告罪とは?

 

検察官は,犯罪を証明することのできる証拠があればすべての事件について起訴できるというわけではありません。中には,被害者からの訴えがなければ起訴できないものもあるのです。

 

本日は被害者からの訴えが必要な「親告罪」について説明いたします。

 

 

1 親告罪とは

 

親告罪とは,被害者等からの告訴がなければ検察官が起訴することのできない犯罪のことをいいます。

 

告訴とは,被害にあった事実を申告し,かつ犯人の処罰を求める意思を明らかにすることをいいます(なお,犯罪による被害事実を申告するのみであり,処罰を求める意思が明らかではない場合を「被害届」といいます。)。

告訴と被害届の違いについては,こちらをご覧ください。

 

 

2 親告罪が設けられている理由

 

親告罪が設けられた理由には,以下の3つの理由があるとされています。

 

①事実が公になると,被害者に不利益が生じるおそれがあり,被害者の意向を尊重する必要があるため(未成年者略取・誘拐罪,名誉棄損罪など)

 

②犯罪の内容が軽微であり,当事者間での解決が望ましいと考えられるため(過失傷害罪,器物損壊罪など)

 

③親族間の問題のため,国家が刑罰をもって介入することに抑制的であるべきと考えられるため(親族間の窃盗,詐欺など)

 

 

3 親告罪の種類

 

親告罪とされている犯罪は,

 

①起訴をするためには,常に告訴が必要となる犯罪(絶対的親告罪)と

 

②犯人と被害者との関係が他人であれば告訴が必要ないものの,犯人と被害者との関係が親族関係であった場合には,告訴が必要となる犯罪(相対的親告罪)

 

の2種類に分類することができます。

 

絶対的親告罪の例としては,「過失傷害罪」,「未成年者略取誘拐罪」,「名誉棄損罪」,「侮辱罪」,「器物損壊罪」などがあります。

 

相対的親告罪の例としては,「窃盗罪」,「詐欺罪」,「恐喝罪」,「横領罪」,「業務上横領」などがあります。

相対的親告罪の場合,例えば,犯人が被害者の子供であった場合などに限り,親告罪となり,検察官による起訴のためには告訴が必要となります。これらは,上記理由③で説明したとおり,「法は家庭に入らず」という法格言に基づくものといわれています。

 

 

4 告訴の期間

 

親告罪の告訴は,原則「犯人を知った日」から6か月以内にしなければなりません。この「犯人を知った日」というのは,住所・氏名等の詳細を知る必要はありませんが,犯人が誰であるのか,どういう人物であるのかについて認識を得たときを指します。

 

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