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2018.08.30

刑事事件

私選弁護人と国選弁護人の違いとは?

 

刑事事件において被疑者・被告人のために弁護活動を行う弁護士のことを「弁護人」と呼びます。この弁護人は「私選弁護人」と「国選弁護人」に分けることができます。

 

本日は,「私選弁護人」と「国選弁護人」の違いについてご説明いたします。

 

 

1 私選弁護人とは

 

私選弁護人とは,一般的に被疑者・被告人本人やその家族が選任する弁護人のことです。弁護士費用を支払ったうえで,弁護活動を依頼することになります。

 

 

2 国選弁護人とは

 

国選弁護人とは,被疑者・被告人が貧困などの理由で自らの費用で弁護人を選任することができないときに,国の費用の下,選任される弁護人のことです。

 

国選弁護制度には,被疑者段階(起訴前)における「被疑者国選弁護」,被告人段階(起訴後)における「被告人国選弁護」がそれぞれ用意されています(それぞれに関する詳しい説明については,「被疑者国選弁護制度とは?」及び「被告人国選弁護制度とは?」をご覧ください。)。

 

 

3 私選弁護人と国選弁護人の違いについて

 

被疑者・被告人への弁護活動内容としては変わりありませんが,以下のような違いがあります。

 

 

⑴ 選任時期に関する違い

 

私選弁護人の選任時期については,特に制限がないのに対し,国選弁護人については,勾留後又は起訴後に限定されています。

 

したがって,勾留されずに捜査が進む在宅事件では,起訴されるまで国選弁護人を選任することはできません。

 

⑵ 選任者に関する違い

 

私選弁護人は,被疑者・被告人若しくはその親族が選任するのに対し,国選弁護人は,裁判所が国選弁護人に登録している弁護士から選任することになります。

 

したがって,私選弁護人については,被疑者・被告人若しくはその家族が自由に好きな弁護士を選ぶことができるのに対し,国選弁護人については,被疑者・被告人が好きな弁護士を選ぶことはできません。また,被疑者・被告人が国選弁護人を自由に解任することもできません。

 

⑶ 選任条件に関する違い

 

私選弁護人の場合,当該弁護士との自由な契約に基づき選任することになりますので,選任条件は特にありません。

 

これに対し,国選弁護人の選任には,「貧困その他の事由により弁護人を選任できないとき」という条件があることから,かかる条件を満たさない場合には,国選弁護人を選任することはできません。なお,「貧困」とは,資力(現金や預金の合計)が50万円に満たない場合をいうとされています(刑事訴訟法第36条の2の資産及び同法第36条の3第1項の基準額を定める政令第2条)。

 

⑷ 費用負担者に関する違い

 

弁護人の費用を負担するのは,私選弁護人の場合,当該弁護士を選任した契約者になるのに対し,国選弁護人の場合は,国になります。

 

ただし,国選弁護人の場合であっても,十分に国選弁護人の費用を払うことができる資力がある場合には,裁判所が国選弁護人の費用を支払うように命じることがあることに注意が必要です。

 

 

 



 

 

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