COLUMN

お知らせ

2019.04.21

刑事事件

ストーカー規制法違反(ストーカー行為)とは?

 


 

倉敷署は,倉敷市に住む会社員の男性をストーカー規制法違反の疑いで逮捕しました。 逮捕容疑は,元交際相手のスマートフォンに「もう一度付き合え」などのメールを複数回送った疑い。男性は,元交際相手との交際を望みメールを送ったと話しています。

(上記事件は,フィクションです。)

 


 

本日は,上記事件をもとに,ストーカー規制法違反(ストーカー行為)について簡単に説明いたします。

 

 

1 ストーカー規制法とは

 

「ストーカー規制法」とは,正式名称を「ストーカー行為等の規制等に関する法律」といい,ストーカー行為を処罰する等ストーカー行為等について必要な規制を行うとともに,その相手方(被害者)に対する援助の措置等を定めることにより,個人の身体,自由及び名誉に対する危害の発生を防止し,あわせて国民の生活の安全と平穏に資することを目的とするとして定められた法律のことです。

 

 

2 ストーカー規制法違反(ストーカー行為)が成立するための要件

 

ストーカー規制法違反(ストーカー行為)が成立するための要件を簡単に説明すると,以下のとおりになります。

 

①同一の者に対し

②つきまとい等を

③反復してすること

 

②の“つきまとい等”とは,

特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で,当該特定の者等に対し,次に掲げる行為のいずれかをすることをいいます(ストーカー規制法第2条第1項)。

 

➊つきまとい,待ち伏せし,進路に立ちふさがり,住居,勤務先,学校その他その通常所在する場所の付近において見張りをし,住居等に押し掛け,又は住居等の付近をみだりにうろつくこと。

❷その行動を監視していると思わせるような事項を告げ,又はその知り得る状態に置くこと。

❸面会,交際その他の義務のないことを行うことを要求すること。

❹著しく粗野又は乱暴な言動をすること。

❺電話をかけて何も告げず,又は拒まれたにもかかわらず,連続して,電話をかけ,ファクシミリ装置を用いて送信し,若しくは電子メールの送信等をすること。

❻汚物,動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し,又はその知り得る状態に置くこと。

❼その名誉を害する事項を告げ,又はその知り得る状態に置くこと。

❽その性的羞恥心を害する事項を告げ若しくはその知り得る状態に置き,その性的羞恥心を害する文書,図画,電磁的記録に係る記録媒体その他の物を送付し若しくはその知り得る状態に置き,又はその性的羞恥心を害する電磁的記録その他の記録を送信し若しくはその知り得る状態に置くこと。

 

③の“反復してすること”について,

反復性の有無は,行為の時間的間隔等を考慮して社会通念に従って判断されることになりますが,理論上は,少なくとも2回つきまとい等を繰り返すと反復にあたり得ることになります。なお,つきまとい等のうち,いずれかの行為をすることを反復する行為であればよく,つきまといなどの特定の行為を反復する場合に限られないとされています。

 

今回の事件を上記要件に当てはめて考えてみると,

①元交際相手に対し

②「もう一度付き合え」などと義務のないことを行うことを要求することを

③反復して行った

 

このように①~③の要件にすべて当てはまるため,ストーカー規制法違反(ストーカー行為)が成立すると考えられます。

 

 

3 ストーカー規制法違反(ストーカー行為)の法定刑及び時効

 

ストーカー規制法違反(ストーカー行為)の法定刑は,1年以下の懲役又は100万円以下の罰金と定められています(ストーカー規制法第18条)。

 

ストーカー規制法(ストーカー行為)の公訴時効は,3年とされています(刑事訴訟法第250条第2項第6号)。

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