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お知らせ

2019.12.15

少年事件

不処分とは?

 

家庭裁判所に送致された少年は,家庭裁判所による調査を経た後,何らかの処分が決定されます。この処分の一つに「不処分」というものがあります。

 

本日は,「不処分」について説明いたします。

 

 

1 不処分とは

 

家庭裁判所は,審判の結果,保護処分に付することができず,又は保護処分に付する必要がないと認めるときは,保護処分に付さない旨の決定をします。この決定を,不処分決定といいます。

 

平成30年司法統計年報によれば,終局決定総数65,636件のうち不処分は23,847件であり,全体の約36.3%を占めます。

 

 

2 不処分決定の要件

 

不処分の決定は,審判の結果に基づき,

⑴保護処分に付することができないとき

又は

⑵保護処分に付する必要がないと認められるとき

になされます。

 

⑴ 保護処分に付することができないとき

 

保護処分に付することができないときとは,法律上又は事実上,保護処分に付することができない場合です。

 

具体的には,審判条件の不存在や非行事実の不存在などが挙げられます。

 

 

⑵ 保護処分に付する必要がないと認められるとき

 

保護処分に付する必要がないと認められるときとは,審判の結果,保護処分に付するまでの要保護性が認められず,かつ,児童福祉法上の措置及び刑事処分のいずれをも課す必要がない場合で,以下の3つに分類されています。

 

①保護的措置:調査官や裁判官の訓戒,教育的指導や,被害者の話を聞いて内省を求めるなどの保護的措置により,少年の要保護性が既に解消した場合

 

②別件保護中:別件による保護観察等が行われており,新たな措置を加える必要がないとき

 

③事案軽微:非行事実が極めて軽微で,警察,家庭,学校等で適切な措置がとられたことで既に要保護性が解消し,再非行のおそれもなくなっている場合

 

なお,①の保護的措置を理由とする不処分については,同様の理由に基づく審判不開始(「審判不開始」の詳細については,「審判不開始とは?」をご覧ください。)があるところ,両者の選択の在り方については,審判自体が持つ教育的機能(裁判官が直接審理することによって少年や保護者に感銘を与え,少年に責任を自覚させるなど)に鑑み,裁判官による直接の訓戒・指示等が少年の保護教育にとって必要,有効である場合には,審判をした上で不処分を選択することになります。

 

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