COLUMN

お知らせ

2018.10.17

刑事事件

傷害罪とは?

 


岡山市内に住む男性が,傷害罪の疑いで逮捕されました。男性は,知人の女性を手拳で殴打し加療約2週間の怪我を負わせた疑いが持たれています。

(上記事件は,フィクションです。)


 

本日は,上記事件をもとに,傷害罪について簡単に説明いたします。

 

 

1 傷害罪とは

 

傷害罪とは,人の身体を害する傷害行為を内容とする犯罪のことをいいます。

 

なお,相手に怪我を負わせようと暴行したものの,相手が怪我を負わなかった場合には,暴行罪が成立します(暴行罪に関する詳細は,こちらをご覧ください。)。

 

2 傷害罪が成立するための要件

 

傷害罪が成立するための要件を簡単に説明すると,以下のとおりになります。

 

①人の身体を

②傷害したこと

 

各要件について少し説明しますと,

 

①の“人”とは,

犯人以外の人のことをいいます。

 

②の“傷害”とは,

人の生理的機能の侵害をいうとされています。

 

生理的機能の侵害を肯定した例として,中毒症状(大判昭8・6・5),性病の感染(最判昭27・6・6),歯根の炎症(福岡高判昭25・9・13),陰毛の毛根からの奪取(大阪高判昭29・5・31),胸部の疼痛(最決昭32・4・23)などが挙げられます。他方,剃刀による毛髪の根元からの切断は傷害に当たらないとされています(大判明45・6・20)。

 

なお,傷害罪は,傷害の故意をもって傷害の結果を生ぜしめた場合のほかに,暴行の故意をもって傷害の結果を生ぜしめた場合(人を殴ったものの,怪我をさせる意思はなかった場合)も,成立するとされています。

 

今回の事件を上記要件に当てはめて考えてみると,

①知人女性の身体に

②全治2週間の怪我を負わせ,女性の生理的機能を害した

 

このように①~②の要件にすべて当てはまるため,傷害罪が成立すると考えられます。

 

 

3 傷害罪の法定刑及び時効

 

傷害罪の法定刑は,15年以下の懲役または50万円以下の罰金と定められています(刑法第204条)。

 

傷害罪の公訴時効は,10年とされています(刑事訴訟法第250条第2項第3号)。

 

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