COLUMN

お知らせ

2018.09.05

刑事事件

単純逃走罪とは?

 


 

岡山刑務所から受刑者の男性が逃走していた事件で,岡山県警は,倉敷市内で受刑者の男性の身柄を確保し,単純逃走容疑で逮捕しました。

(上記事件は,フィクションです。)

 


 

本日は,上記事件をもとに,単純逃走罪について簡単に説明いたします。

 

 

1 逃走の罪とは

 

逃走の罪とは,国家による拘禁から逃れること,または国家による拘禁にある者を逃れさせたり,その援助をしたりすることを内容とする犯罪です。

 

逃走の罪には,単純逃走罪(刑法第97条)のほかに,加重逃走罪(刑法第98条),被拘禁者奪取罪(刑法第99条),逃走援助罪(刑法第100条),看守者等による逃走援助罪(刑法第101条)があります。

 

逃走の罪は,未遂罪についても処罰されます(刑法第102条)。

 

 

2 単純逃走罪が成立するための要件

 

単純逃走罪が成立するための要件を簡単に説明すると,以下のとおりになります。

 

①裁判の執行により拘禁された既決又は未決の者が

②逃走した

 

各要件について少し説明しますと,

 

 

①の“既決(の者)とは,

確定裁判を受け自由刑の執行として刑事施設に拘禁されている者又は死刑の執行に至るまで刑事施設に拘置されている者をいいます。また,罰金又は科料を完納できないために労役場に留置されている者も含むとされています。

 

 

①の“未決の者”とは,

被疑者又は被告人として,勾留状の執行により拘禁されている者をいいます。逮捕段階の被疑者は含まれません。

 

②の“逃走”とは,

拘禁から離脱することをいい,一時的な離脱で足りるとされています。

 

今回の事件を上記要件に当てはめて考えてみると,

①自由刑の執行として岡山刑務所に拘禁されていた受刑者が

②逃走した

 

このように①~②の要件にすべて当てはまるため,単純逃走罪が成立すると考えられます。

 

 

3 単純逃走罪の法定刑と公訴時効

 

単純逃走罪の法定刑は,1年以下の懲役と定められています(刑法第97条)。

 

逃走罪の公訴時効は3年とされています(刑事訴訟法第250条第2項第6号)。

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