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2019.10.01

刑事事件

執行猶予とは?

 

刑事裁判において,“懲役2年執行猶予3年”という判決のように,執行猶予という言葉を聞いたことがある方も多いと思います。

 

本日は,「執行猶予」について説明いたします。

 

目次

     

    1 執行猶予とは

     

    執行猶予とは,有罪判決に基づく刑の執行を一定期間猶予し,その間に罪を犯さなかったときは,刑の言渡しがなかったのと同様の効果を生じさせる制度です。

     

    例えば,“懲役2年執行猶予3年”という判決が言い渡されたとすると,“ひとまず一般の社会で生活させて,3年間罪を犯さなければ,2年間刑務所に行く必要はなくなる”ということになります。

     

    なお,猶予される刑の内容としては,初度の執行猶予の場合は3年以下の懲役・禁固または50万円以下の罰金,再度の執行猶予の場合は1年以下の懲役・禁固になります。

     

    したがって,3年を超える懲役・禁固の場合には,執行猶予が付くことはありません。

     

    また,猶予される期間は,1年以上5年以下になります。

     

     

    2 執行猶予判決の種類

     

    ⑴ 全部執行猶予と一部執行猶予

     

    全部執行猶予とは,言い渡された刑のすべてが猶予される制度になります。上記の例の通り,“懲役2年執行猶予3年”という判決であれば,言い渡された“懲役2年”のすべてが3年間猶予されることになり,3年間無事に生活することができれば,刑務所に行く必要はなくなります。

     

    これに対して,一部執行猶予とは,言い渡された刑の一部が猶予される制度のことをいいます。例えば,“懲役2年,その刑の一部である懲役6月の執行を3年間猶予する”という判決が言い渡されたとすると,まず猶予されなかった期間(1年6か月)を実際に服役し,その服役が終わると,懲役6か月については執行が猶予されることになります。したがって,猶予期間である3年間を無事に生活することができれば,懲役6か月の部分は執行されないことになるというものです。

     

    このように,一部執行猶予の場合は,一定期間刑務所に収容されることになりますので,実刑判決の一種ともいえます。

     

     

    ⑵ 初度の執行猶予と再度の執行猶予

     

    初度の執行猶予とは,前に禁錮以上の刑がないか,または執行終了後ないし執行の免除を得た日から5年内に禁錮以上の刑に処されたことがない場合に付される執行猶予のことです。

     

    これに対して,再度の執行猶予とは,前に禁固以上の刑に処せられたがその執行を猶予された場合に付される執行猶予のことをいいます。

     

    再度の執行猶予は,初度の執行猶予に比べその要件等が厳しく規定されています。

     

     

    3 執行猶予の取消しについて

     

    上記の通り,“懲役2年執行猶予3年”という判決の場合,3年間の執行猶予期間に一度も罪を犯さなければ,刑務所に行かなくてもよいことになります。

     

    ただし,3年間の執行猶予期間に再度罪を犯せば、執行猶予は取り消されることがあります。

     

    この場合,前の判決の2年間と新たに言い渡された刑を合算させた期間,刑務所に収容されることになります。

     

    執行猶予が取り消されてしまう場合としては,執行猶予期間中に別の刑事事件について,懲役・禁固刑の実刑判決を受けたときや,執行猶予期間中に別の刑事事件について罰金の処分を受けたときなどがあります。

     

     

     



     

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