COLUMN

お知らせ

2018.07.15

刑事事件

威力業務妨害とは?

 


 

岡山中央署は,威力業務妨害容疑で岡山市の無職の男性を逮捕しました。逮捕容疑は岡山市の公衆電話から,コンビニエンスストアに「爆弾を仕掛けた」などと電話して,業務を妨害した疑い。男性は,容疑を認めているとのこと。

(上記事件は,フィクションです。)

 


 

 

本日は,上記事件をもとに,威力業務妨害罪について簡単に説明いたします。

 

 

1 業務妨害罪とは

 

威力業務妨害罪とは業務妨害罪の一つで,業務妨害罪は「偽計業務妨害罪」と「威力業務妨害罪」に分けられます。

 

威力業務妨害罪とは,威力を用いて人の業務を妨害した場合に成立する犯罪です。

 

 

2 威力業務妨害罪が成立するための要件

 

威力業務妨害罪が成立するための要件を簡単に説明すると,以下のとおりになります。

 

①威力を用いて

②人の業務を

③妨害したこと

 

各要件について少し説明しますと,

 

①の“威力を用いて”とは,

人の意思を制圧するに足りる勢力を使用することをいいます。暴行・脅迫はもちろん,多衆・団体の力の誇示,騒音喧騒,物の損壊等,およそ人の意思を制圧するに足りる勢力一切を含むとされています。

具体的には,百貨店の食堂配膳部に縞ヘビ20匹をまき散らした行為(大判昭7・10・10),国民体育大会の開会式場で防犯ブザーを作動させ,発煙筒を点火して投げつけた行為(仙台高判平6・3・31)などが該当します。

 

②の“業務”とは,

自然人,法人その他の団体が社会生活上の地位に基づいて反復継続して従事する事務を指します。

 

③の“妨害した”とは,

現実に業務遂行が妨害されることは必要なく,これらに対する妨害の結果を発生させるおそれのある行為があれば足りるとされています。

 

今回の事件を上記要件に当てはめて考えてみると,

 

①爆破予告の電話をかけ脅迫し

②コンビニエンスストアの業務に

③支障をきたすおそれを生じさせた

 

このように①~③の要件にすべて当てはまるため,威力業務妨害罪が成立すると考えられます。

 

 

3 威力業務妨害罪の法定刑及び時効

 

威力業務妨害罪の法定刑は,3年以下の懲役又は50万円以下の罰金と定められています(刑法第234条)。

 

威力業務妨害罪の公訴時効は,3年とされています(刑事訴訟法第250条第2項第6号)。

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