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2019.02.22

刑事事件

押収品の還付とは?

 

捜査機関に押収されたものが返却されることを押収品の還付といいます。

 

本日は, 押収品の還付について説明いたします。

 

 

1 そもそも押収とは

 

押収とは,物の占有を取得する処分のことをいい,押収の種類として,差押え(刑事訴訟法第218条第1項),領置(同法第221条)等が定められています。

 

差押えとは,人の占有を強制的に排除して物の占有を取得する処分のことをいいます。裁判官が発する令状に基づく差押えや,逮捕に伴う差押えがあります。これに対して,領置とは,被疑者等が遺留した物,又は所有者・所持者・保管者が任意に提出した物の占有を取得する処分のことをいいます。

 

押収されたものは,当該刑事事件の証拠として,捜査機関等の捜査に使用されることになります。

 

 

2 押収品の還付について

 

刑事訴訟法第123条第1項には,「押収物で留置の必要がないものは,被告事件の終結を待たないで,決定でこれを還付しなければならない。」と定められています。この条文は,終局裁判確定前に,裁判所が自ら押収した物を還付する場合の原則を定めたものになりますが,捜査機関が押収した物を還付する場合にも,本条が準用されることになります(刑事訴訟法第222条)。

 

「領置の必要がないもの」としては,証拠物としては供し得ないもの,使用することを要しないもの,没収の要件を欠くもの,没収するのが相当でないものなどの事由が存在するために,領置の必要が失われた場合であると考えられています。

 

一般的には,当該押収品に関する捜査が終了した時点において,捜査機関から還付を受けることになりますが,特に重要な証拠となる押収品については裁判が終わるまで還付を受けられない場合があります。

 

そこで,押収品の還付を受けたいと考えた場合には,捜査機関に対し,還付を受けたい押収品がすでに「留置の必要がない」ことを主張して,押収品の還付請求をすることが考えられます。

 

また,そもそも押収の要件を満たしていなかったとして(押収された物が,差し押え令状に記載された「差し押さえるべき物」に該当しないなど),押収に対する準抗告(刑事訴訟法第430条第1項,第2項)も考えられます。

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