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2020.04.15

刑事事件

捜索・差押えの際の「必要な処分」とは?

 

本日は,「捜索・差押えの際の『必要な処分』」について説明いたします。

 

 

1 そもそも,捜索・差押えとは

 

捜索とは,人の身体(例:身体の外表部及び着衣),物件(例:金庫,鞄)又は住居その他の場所について被疑者や証拠物等を発見するための強制的処分のことをいいます。

 

次に,差押えとは,人の占有を強制的に排除して,物の占有を取得する処分のことをいいます。

 

 

2 捜索・差押えの際の「必要な処分」とは

 

捜索差押許可状が発付されると,捜査機関はこれを執行することができるようになります(「捜索差押許可状」については,こちらをご覧ください。)

 

そして,捜査機関は,捜索・差押えの実効に際し,錠をはずし,封を開き,その他「必要な処分」をすることができるとされています(刑事訴訟法第222条第1項・第111条第1項)。

 

「必要な処分」とは,執行の目的を達成するために必要であり,かつ社会的にも相当と認められる処分のことをいいます。

 

判例では,覚せい剤取締法違反被疑事件につき,被疑者が宿泊するホテル客室に対する捜索差押え令状を実行する際,事前に察知されてしまうと差押え対象物である覚せい剤等を破棄隠滅されるおそれがあったため,ホテル支配人から借り受けたマスターキーを使用して入室した措置について,「捜索差押えの実効性を確保するために必要であり,社会通念上相当な態様で行われていると認められるから,刑訴法222条1項,111条1項に基づく処分として許容される」と説示しています(最決平14・10・4)。

 

また,押収物についても,同様に必要な処分ができるとされています(同法第222条第1項・第111条第2項)。

 

具体的には,押収された未現像フィルムを現像する行為や,金庫の解錠等が考えられます。

 

その他にも,法律は,捜索・差押えの実行中,何人に対しても,許可を得ないでその場所に立ち入りすること等の禁止(同法第222条第1項・第112条)や,捜索・差押えの実行中に一時中止する場合において必要があるときは,処分が終わるまでその場所を閉鎖し,又は看守を置くことできると定めています(同法第222条第1項・第118条)。

 

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