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2018.05.30

刑事事件

接見交通権とは?

 

ご家族が刑事事件を起こし逮捕されてしまった場合、すぐにでもご家族に会って話しをしたいと思われるかと思います。しかし、逮捕された場所(留置場所)に向かったからといって、ご家族に必ず会えるわけではありません。ご家族に会えるかどうかは、家族に対する「接見交通権」の制限の有無次第になります。

 

本日は「接見交通権」と家族に対する「接見交通権の制限」についてご説明します。

 

 

1 接見交通権とは

 

接見交通権とは,逮捕・勾留された被疑者・被告人が、弁護人(弁護士)や家族と接見(面会)し、又は物の受け渡し(差入れ,宅下げ)をすることができる権利のことをいいます。

 

しかし,接見交通権は,いつでも誰でも認められているわけではありません。家族による接見交通は,弁護人(弁護士)による接見交通に比べ,大きな制限が存在します。

 

そこで,以下では,家族による接見交通について,その内容と制限について説明いたします。

 

 

2 家族による接見交通とは

 

刑事訴訟法には,「勾留されている被告人は,第39条第1項に規定する者以外の者と,法令の範囲内で,接見し,又は書類若しくは物の授受をすることができる。勾引状により刑事施設に留置されている被告人も,同様である。」(刑事訴訟法第80条)と規定されており,この規定は勾留されている被疑者に対しても同様に当てはまると考えられています(刑事訴訟法第207条第1項)。

 

したがって,法第39条第1項に規定する者(弁護人や弁護人となろうとする者)以外の者(例えば,家族や友人,上司など)は,法令の範囲内において,勾留されている被疑者・被告人と接見等をすることができます。接見等には,被疑者・被告人との面会はもちろん,本や衣類などの差入れも含まれています。

 

なお,上記の通り,法は接見交通の対象を「勾留されている」被疑者・被告人と規定しており,「逮捕されている」被疑者について規定しておりません。規定がないだけですので,逮捕段階において家族が面会できないということではありませんが,弁護人(弁護士)以外の者が面会できることは少ないと考えられます。

 

 

3 家族による接見交通に対する制限とは

 

上記の通り,法は家族による接見交通について「法令の範囲内」という制限を設けています。

 

例えば、

①刑事施設職員の立会い(刑事収容施設法第116条)

②面会の日及び時間帯を平日の職務時間内とすること(同法第118条第1項)

③面会ができる人数を3人以内とすること(同法118条第3項)

④面会時間の制限(刑事収容施設法施行規則第73条)

などが挙げられます。

 

そして,もっとも厳しい制限として,接見や差入れそのものを禁止する場合があり,これを接見等禁止決定(刑事訴訟法第207条第1項,81条本文)といいます(接見等禁止決定については,こちらをご覧ください。)。このような接見等禁止決定は,共犯者がいる刑事事件や犯行内容を否認している刑事事件などにおいて,自由な面会を認めたとしたならば,逃亡や証拠の隠滅が図られるおそれがある場合に,認められることになります。接見等禁止決定がなされてしまうと,家族の方は面会することも手紙でやり取りすることもできなくなってしまうのです。

 

なお,弁護人(弁護士)の場合は,土日祝日でも,夜の時間帯でも立会人なしで,ご本人に接見(面会)できますし,接見時間の制限はありません。

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