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2022.08.15

少年事件

改正少年法とは? ~保護処分に関する特例について~

 

令和3年5月21日、少年法等の一部を改正する法律が成立し、令和4年4月1日から施行されました。

 

今回改正された主な事項は、以下の5つになります。

 

①「特定少年」の新設

 

②検察官送致(逆送)される対象事件の拡大

 

③実名報道の解禁

 

④保護処分に関する特例

 

⑤不定期刑の適用除外

 

本日は、①「『特定少年』の新設」及び②「保護処分に関する特例」について説明いたします。

 

目次

     

    1 特定少年とは

     

    「特定少年」とは、「18歳以上の少年」、すなわち、18歳及び19歳の少年のことをいいます(改正少年法第62条第1項)。

     

    これまでも、少年法の対象年齢(20歳未満)を引き下げるべきではないかという議論があったことに加え、公職選挙の選挙権年齢や成年年齢が18歳に引き下げられたことなどから、令和3年5月21日、少年法等の一部を改正する法律が成立することとなりました。

     

    そして、改正少年法では、「特定少年」について、これまでどおり少年法の適用対象とするものの、選挙権年齢や民法の成年年齢の引下げにより、重要な権利・自由を認められ、責任ある主体として社会に参加することが期待される立場となったことから、その立場に応じた取扱いをするため、17歳以下の少年とは異なる特別の規定を定めることとなりました(改正少年法第5章)。

     

    以下、「特定少年」について定められた特別の規定のうち、「保護処分に関する特例」について解説します。

     

     

    2 保護処分に関する特例について

     

    ⑴ そもそも、保護処分とは

     

    保護処分とは、家庭裁判所に送致された少年を更生させるために行われる処分のことをいい(少年法第24条第1項)

    (ⅰ)保護観察

    (ⅱ)児童自立支援施設又は児童養護施設送致

    (ⅲ)少年院送致

    の3種類が定められています。

     

    改正少年法では、以下のとおり特定少年に対する保護処分決定の方法について特別な規定が定められています。

     

    ⑵ 保護観察に関する特例について

     

    従来の保護観察処分については、その期間は原則20歳に達するまで(20歳までの期間が2年に満たない場合は2年間)とされているとともに、保護観察にあたり遵守すべき事項に違反した場合には、新たに一定の手続きを踏んだうえで、少年院送致決定が下される場合があり得ることとされてきました。

     

    これに対し、改正少年法では、特定少年に対する保護観察は

    ①6ヶ月の保護観察

    ②2年の保護観察

    の2種類が定められ(改正少年法第64条第1項)、②については、予め遵守事項違反があった場合に備え、上限1年の範囲内で少年院に収容できる期間を定めて決定されることになりました(同条第2項)。

     

     

    ⑶ 少年院送致に関する特定について

     

    従来の少年院送致処分については、少年院に収容する期間は原則20歳までとされていました(ただし、23歳に達するまでは収容の継続が可能とされる場合があります。)。

     

    これに対し、改正少年法では、特定少年に対する少年院送致は、上限3年の範囲内で、収容できる期間を定めて決定することとされました(改正少年法第64条第3項)。

     

    もっとも、上記期間は、家庭裁判所が「犯情の軽重」を考慮して定める上限の収容期間であり、従来どおり、収容期間の満了前に仮退院を許されることがありますので、実際の収容期間は裁判所が決定した収容期間より短くなる場合があります。

     

     



     

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