COLUMN

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2019.06.20

刑事事件

自殺関与罪とは?

 


 

岡山市内に住む男性が,自殺関与罪の疑いで逮捕されました。男性は,知人の女性が自殺するよう促した疑いが持たれています。

(上記事件は,フィクションです。)

 


 

本日は,上記事件をもとに,自殺関与罪について簡単に説明いたします。

 

 

1 自殺関与罪とは

 

自殺関与罪とは,人を教唆して自殺させる自殺教唆罪及び人が自殺するのを幇助する自殺幇助罪のことをいいます。

 

 

2 自殺関与罪が成立するための要件

 

自殺関与罪が成立するための要件を簡単に説明すると,以下のとおりになります。

 

①人を教唆し若しくは幇助して

②自殺させた

 

各要件について少し説明しますと,

 

①の“人”とは,

自殺あるいは死の意味内容を理解できる者であり,かつ自由に意思決定をなす能力を有する者です。したがって,幼児や精神障害者等は本罪の客体とはなり得ません。

 

①の“自殺教唆”とは,

自殺の意思のない者に対し,自殺を決意させ,自殺を実行させることです。命令,哀願,勧誘等,教唆の方法はこれを問いません。

なお,自殺者が自殺を決意させその実行に出ることの認識が必要です。

 

①の“自殺幇助”とは,

すでに自殺の決意を有する者に対し,その実行を援助して,自殺を実行させることをいいます。

なお,自殺を援助し自殺者がその実行に出ることの認識が必要です。

 

自殺教唆も自殺ほう助も,自殺の実行は自殺者本人が行う場合となります。

 

 

今回の事件を上記要件に当てはめて考えてみると,

①男性が,知人女性が自殺するよう促して

②自殺させた

 

このように①~②の要件にすべて当てはまるため,自殺関与罪が成立すると考えられます。

 

 

3 自殺関与罪の法定刑及び時効

 

自殺関与罪の法定刑は,6月以上7年以下の懲役または禁錮と定められています(刑法第202条)。

 

自殺関与罪の公訴時効は,10年とされています(刑事訴訟法第250条第1項第3号)。

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