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お知らせ

2018.08.05

少年事件

観護措置とは?

 

少年が罪を犯した場合に,事件が家庭裁判所に送致されると,裁判官が「観護措置」という措置を取る場合があります。

 

本日は,「観護措置」について説明いたします。

 

 

1 観護措置とは

 

被疑者段階で逮捕又は勾留されている少年が家庭裁判所に送致されると,家庭裁判所は,裁判所に到着したときから24時間以内に,観護措置をとるか否かを決定しなければなりません(少年法第17条第2項)。

 

観護措置とは,家庭裁判所が調査,審判を行うために,少年の心情の安定を図りながら,その身柄を保全するとともに(少年の身柄の保全),緊急に少年の保護が必要である場合に終局決定に至るまでの間,暫定的に少年を保護する(少年の保護)ための措置であり,司法的性格と福祉的性格を有する措置といえます。

 

 

2 観護措置の種類

 

そして,観護措置には,

①家庭裁判所調査官の観護に付する措置(調査官観護)

②少年鑑別所に送致する措置(収容観護)

 

の2種類があり(少年法第17条第1項),実務上の観護措置といえば,②の少年鑑別所に送致する措置(収容観護)を指します。

 

 

⑴ 調査官観護とは

 

調査官観護は,現実に少年の身体を拘束するものではなく,少年を家庭等に置いたまま,調査官が随時少年と接触しながら,調査官の人格的影響力により,少年に一種の心理的拘束を与えることで観護目的を達しようとするものです。

 

もっとも,上記で述べたとおり,調査官観護は,少年の身柄保全という面で実効性に乏しいことを理由に実務上はほとんど活用されていません。

 

⑵ 収容観護とは

 

収容観護は,家庭裁判所の行う少年に対する調査及び審判ならびに保護処分の執行に資するため,少年を少年鑑別所に収容し,医学・心理学・教育学・社会学その他の専門的知識に基づいて,少年の資質の鑑別を行う措置です。

 

家庭裁判所は,審判に付すべき少年があると思料するときは,調査をしなければならないところ,この調査にあたっては,少年鑑別所の鑑別結果を活用することが求められています(少年法第9条,少年審判規則第11条第3項)。

 

 

3 観護措置(収容観護)の期間

 

法律上は,2週間を超えることができず(少年法第17条第3項),とくに継続の必要があるときに1回に限り更新することができるとされていますが(同条第4項本文),実務上は,ほとんどの事件で更新がなされており,観護措置の期間は,通常4週間として運用されています。

 

なお,非行事実の存否に争いがあり証人尋問を実施する場合は,さらに2回の更新が認められており,最大8週間に及ぶことがあります(同項ただし書)。

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