COLUMN

お知らせ

2019.10.15

刑事事件

詐欺罪とは?

 


 

岡山西署は,詐欺の疑いで,岡山市の男性を逮捕しました。逮捕容疑は,金融庁の職員を装って岡山市の女性に「あなたのキャッシュカードが不法に使用されている」「不法使用を停止させるためにキャッシュカードを渡して」などと電話をかけ,女性宅を訪問してキャッシュカードを騙し取ったというものです。男性は「生活費が欲しかった」と容疑を認めています。

(上記事件は,フィクションです。)

 


 

 

本日は,上記事件をもとに,詐欺罪について簡単に説明いたします。

 

 

1 詐欺罪とは

 

詐欺罪とは,人を欺いて財物を交付させたり,財産上不法の利益を得たりする行為等を内容とする犯罪のことをいいます。

 

詐欺罪は,未遂罪についても処罰されます(刑法第250条)。

 

 

2 詐欺罪が成立するための要件

 

詐欺罪が成立するための要件を簡単に説明すると,以下のとおりになります。

 

①「人を欺いて」

②「財物を交付させた」又は「財産上不法の利益を得,又は他人のこれを得させた」こと

各要件について少し説明しますと,

 

①の“人を欺いて”とは,

人を錯誤に陥らせる行為(欺罔行為)のことをいいます。錯誤とは,客観的真実と考えていることが一致しないことをいいます。

 

なお,欺罔行為は,人を騙す行為すべてが欺罔行為になるわけではなく,財物の交付行為等を導くような行為でなければなりません。したがって,嘘をついて人の注意を逸らして財物を取得する行為などは,詐欺罪が成立しません(ただし,窃盗罪が成立する可能性があります。)。

 

②の“財物を交付させた”とは,

相手方の錯誤に基づく交付行為によって,財物の占有を自己が取得すること等をいいます。

 

なお,詐欺罪における客体には,財物の他に財産上の利益も含まれます。

 

 

今回の事件を上記要件に当てはめて考えてみると,

①真実は,被害女性のキャッシュカードが不正使用されていることはないのに,男性は,「あなたのキャッシュカードが不法に使用されている」「不法使用を停止させるためにキャッシュカードを渡して」などと人を欺いて

②錯誤に陥った被害女性のキャッシュカードを取得した。

 

このように①~②の要件にすべて当てはまるため,詐欺罪が成立すると考えられます。

 

 

3 詐欺罪の法定刑及び時効

 

詐欺罪の法定刑は,10年以下の懲役と定められています(刑法第246条)。

 

詐欺罪の公訴時効は,7年とされています(刑事訴訟法第250条第2項第4号)。

 

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