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2021.05.01

刑事事件

詐欺罪の件数・特殊詐欺の態様(手口)・詐欺罪の逮捕率とは?

 

本日は,「詐欺罪の件数・特殊詐欺の態様(手口)・詐欺罪の逮捕率」について説明いたします。

 

目次

     

    1 詐欺罪の件数

     

    詐欺罪は,数ある犯罪の種類の中で件数が多い種類の犯罪といえます。

     

    令和2年版犯罪白書によると,令和元年の刑法犯(殺人,強盗,詐欺など「刑法」等の法律に規定する犯罪をいいます。交通事故に関する犯罪は含まれません。)の認知件数は748,559件となっています。そして,その中で,「詐欺」の認知件数は32,207件であり,「窃盗」「器物損壊」に次いで3番目に多く発生しているといえます。

     

    詐欺の認知件数は,平成17年に85,596件を記録した後,平成18年から減少に転じました。その後,平成24年からは増加傾向を示していたものの,30年から再び減少しています。

     

    なお,社会問題化して久しい特殊詐欺(被害者に電話をかけるなどして対面することなく欺罔し,指定した預貯金口座へ振り込ませるなどの方法により,不特定多数の者から現金等を騙し取る犯罪(恐喝も含む。)の総称)については,令和元年の特殊詐欺全体としての被害総額は,約196億円(前年比32.9%減)となっています。

     

     

    2 特殊詐欺の態様(手口)

     

    前述した特殊詐欺については様々な手口があります。

     

    代表的なものとしては,

    ⑴オレオレ詐欺:親族,弁護士,警察官等を装い,親族が起こした事件・事故に関する示談金等を名目に金銭等を騙し取る手口

    ⑵預貯金詐欺:県や市区町村などの自治体や税務署の職員などと名乗り,医療費などの払い戻しがあるためキャッシュカードの確認や取替の必要があるなどの口実で自宅を訪れ,キャッシュカードを騙し取る手口

    ⑶キャッシュカード詐欺盗:警察官などと偽って電話をかけ「キャッシュカードが不正に利用されている」「預金を保護する手続をする」などとして,嘘の手続きを説明した上で,キャッシュカードをすり替えるなどして盗み取る手口

    ⑷架空料金請求詐欺:未払いの料金があるなど架空の事実を口実に金銭等をだまし取る(脅し取る)手口

    ⑸還付金詐欺:税金還付等に必要な手続きを装って被害者にATMを操作させ,口座間送金により財産上の不法の利益を得る手口

    などがあります。

     

    その他にも,融資保証金詐欺,金融商品詐欺,ギャンブル詐欺,交際あっせん詐欺などの手口もあります。

     

     

    3 詐欺罪の逮捕率

     

    平成28年の統計(出展:平成28年度検察統計)によれば,平成28年の詐欺事件のうち,警察や検察で被疑者が逮捕されたケースは約58.5%です。

     

    詐欺事件では,約6割の被疑者が逮捕されているということになり,逮捕された被疑者について約96.0%で勾留請求が認容されています。

     

     



     

    ~葵綜合法律事務所について~

     

    葵綜合法律事務所は,岡山県岡山市に事務所を構える法律事務所であり,刑事事件・少年事件を重点的に取り扱う弁護士北村一が所属しています。

     

    詐欺罪に関することはもちろん,刑事事件・少年事件について何か弁護士にご相談したいことがございましたら,法律相談(初回無料)又は初回接見サービスをご利用ください。

     



     

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