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2020.03.15

少年事件

試験観察の要件とは?

 

本日は,「試験観察の要件」について説明いたします。

 

 

1 そもそも,試験観察とは

 

試験観察とは,少年に対してどのような処分とするか判断をする前に,中間処分として,相当期間(概ね3~4カ月程度),少年を調査官の観察に付するという制度(少年法第25条1項)のことをいいます。

 

試験観察には,①少年に対する適正な処分を見極めるべく,十分な調査を尽くさせるための機能(調査の機能),②少年自身に対し施設収容の可能性があるという心理的強制をかけ,緊張感を持った生活の中で調査官等の生活指導を受けさせることにより,少年の更生を図る機能(プロベーションとしての機能)があるとされています。

 

試験観察は,少年に対する終局処分を一定期間留保し,その期間の少年の行動等を調査官の観察に付するために行われる中間処分ですので,試験観察中の少年の生活態度等を基に最終的な処分が決定されることになります。

 

 

2 試験観察の要件

 

試験観察の要件について少年法は,「保護処分を決定するため必要があると認めるとき」としか規定していません(少年法第25条第1項)。もっとも,実務上は,以下の4つを一般的な要件として運用されています。

 

① 保護処分に付する蓋然性があること

 

まずは,「保護処分を決定するため」という条文の文言から,当該事件において保護処分に付する蓋然性があることが必要とされています。

 

もっとも,最終処分時に必ずいずれかの保護処分に付さなければいけないわけではなく,試験観察の状況によって不処分の決定をすることもできるとされています。

 

 

② 直ちに保護処分に付することができないか,または相当でない事情があること

 

次に,「保護処分を決定するため必要があると認めるとき」という条文の文言から,当該事件において直ちに保護処分に付することができないか,または相当でない事情があることが必要とされています。

 

直ちに保護処分に付することが相当でない事情としては,少年の反省や更生の兆しがみられるもののそれらが未だ十分ではない場合に,試験観察によって少年の反省や更生が進み,要保護性の減少,解消が見込まれる場合などが考えられます。

 

 

③ 調査官の観察活動が必要であり,かつ,その結果,適切な終局決定ができる見込みがあること

 

そして,調査官の観察活動が必要であり,かつ,その結果,適切な終局決定ができる見込みがあることも必要とされています。

 

 

④ 相当期間内に観察目的を達成する見込みがあること

 

最後に,相当期間内(概ね3~4か月程度)に観察の目的を達する見込みがあることも必要とされています。

 

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