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2018.07.16

刑事事件

起訴猶予とは?

 

 

テレビニュースなどで,「書類送検された事件について,検察庁は起訴猶予処分としました。」と報道されることがありますが,「起訴猶予」とはどのような処分なのでしょうか?

 

本日は,この「起訴猶予」について説明いたします。

 

 

1 まずは起訴と不起訴について

 

捜査機関による捜査が終了すると,検察官は事件を裁判にかけるか(起訴)かけないか(不起訴)の判断をします。この不起訴処分にはいろいろな種類があり,「起訴猶予」は処分の中の一つに当たります(そのほかの不起訴処分については,こちらをご覧ください)。

 

 

2 起訴猶予とは

 

検察官は,公訴提起の要件がありかつ証拠に基づき有罪判決を得られる高度の見込みがある場合であっても,必ず起訴しなければならないわけではありません。

 

刑訴法248条では,「犯人の性格,年齢及び境遇,犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは,公訴を提起しないことができる」とあり,

 

犯罪の嫌疑があるにもかかわらず,訴追の必要がないとして不起訴にする処分を「起訴猶予」といいます。

 

そしてこのような起訴猶予を認める法制を「起訴便宜主義」といいます。

 

起訴猶予に当たって考慮される事項は,同条が定めるとおり,

①犯人に関する事項 (性格には前科前歴の有無,常習性の有無等も含まれます)

②犯罪行為に関する事項

③犯行後の情況に関する事項 (反省の有無,被害弁償の有無,示談の成否)

です。

 

検察官はこのような観点を総合考慮して犯人の訴追・処遇を必要としないと判断するときは,起訴猶予処分を行います。つまり,起訴猶予は検察官の裁量による処分であるといえます。

 

 

3 起訴猶予のメリット

 

起訴猶予は不起訴処分の一つなので,過去に刑事裁判において有罪判決を受けたことを指す「前科」はつきません。

 

また,起訴猶予とされた被疑者は,公訴提起と処罰という負荷を免れるので,更生・社会復帰への障害は小さくなるといえます。

 

 

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