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2018.08.13

少年事件

保護観察の種類とは? ~目安となる期間について~

 

少年事件における少年に対する処分として,「保護観察」というものがありますが,保護観察にはいくつかの種類があります。

 

本日は,「保護観察の種類」とともに,それぞれの目安となる期間について説明いたします。

 

目次

     

    1 そもそも,保護観察とは

     

    保護観察とは,少年を施設に収容せずに,在宅で,保護観察所(保護司)の指導監督のもと,少年の更生を図ろうとする社会内処遇のことです。保護観察は,指導観察及び補導援護を行うことにより実施されます(更生保護法第49条第1項)。

     

    保護観察の期間としては,原則20歳になるまでとされ,18歳以上の場合は20歳を超えても観察開始から2年間とされています(更生保護法第66条)。

     

    ただし,保護観察を継続する必要がなくなったと認められるときは,保護観察が解除されることになります(更生保護法第69条)。解除が検討される期間については,保護観察の種類により異なります。

     

     

    2 保護観察の種類

     

    保護観察は,処遇期間を含め,運用上処遇の多様化が図られており,

    ①一般保護観察

    ②短期保護観察

    ③交通保護観察

    ④交通短期保護観察

    の4つに分類されています。

     

    ⑴ 一般保護観察

     

    一般保護観察は,おおむね1年を経過し,3月以上継続して成績良好であれば,解除が検討されます。

     

    ⑵ 短期保護観察

     

    短期保護観察とは,社会適応を促進するための指導を中心とした短期間の保護観察を行うことにより,保護観察対象者の改善更生を図る制度です。

     

    短期保護観察の対象者の基準は,①非行性の進度がそれほど深くなく,②資質に偏りがなく,③反社会的団体に加入しておらず,④保護環境が著しく劣悪でないこと等とされています。

     

    短期保護観察の実施期間は,おおむね6月以上7月以内とされています。

     

    ⑶ 交通保護観察

     

    交通保護観察では,一般保護観察に準じた指導監督・補導援護のほか,必要に応じて交通法規,運転技術等に関する個別指導,交通道徳の涵養,運転技術の向上を図るための集団処遇等が行われます。

     

    交通保護観察は,おおむね6月を経過していることが解除の目安とされ,一般の保護観察よりも短期間で解除する運用がなされています。

     

    ⑷ 短期交通保護観察

     

    交通短期保護観察とは,保護観察官が直接集団処遇を行い,少年に毎月その生活状況を報告させる処遇を行い,交通保護観察よりもさらに短期間で解除する運用の保護観察です。

     

    交通短期保護観察の対象者の基準は,①一般非行性がないかあってもその深度が深くなく,②交通関係の非行性が固定しておらず,③資質に著しい偏りがなく,④対人関係に特に問題なく,⑤集団処遇への参加が期待でき,⑥保護環境が特に不良でないこと等とされています。

     

    交通短期保護観察の実施期間は,原則として,3月以上4月以下とされています。

     

     

     



     

     

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