COLUMN
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2018.06.23
刑事事件
留置場と拘置所の違い
逮捕されたら牢屋に入れられるというイメージがあると思いますが,実際に,逮捕・勾留された被疑者は,「留置場」又は「拘置所」に収容されることになります。
本日は「留置場」と「拘置所」に違いについて説明します。
1 留置場とは
留置場とは,主に逮捕・勾留された被疑者の身柄を収容する施設のことで,各都道府県警察の管轄の下,各警察署内などに設置されています。逮捕・勾留された被疑者以外に,裁判を待つ被告人が収容されることもあります。
通常,逮捕された被疑者は,起訴・不起訴の判断が出るまで,この留置場で生活しながら取調べを受けることになります。
なお,本来は,勾留による身体の拘束場所は拘置所とするのが原則ですが,拘置所の数が警察の留置場の数より著しく少ないことなどから警察署の留置場が代用監獄とし使用されてきました。
しかし,警察署の留置場で被疑者が収容され取調べを受けることは,自白の強要や接見交通の侵害による冤罪を生む温床であると言われています。なぜなら,警察官が深夜まで厳しい取調べをしたり,弁護人との接見を妨害したりすることによって,無実の者が自白させられるといった歴史があるからです。これに対し,警察は,留置場の管理は「留置管理係」という,捜査をする部署とは違う部署が管理するということを徹底することにより,上記のような事態にはならないと説明しています。
2 拘置所とは
拘置所とは,主に裁判を待つ被告人の身柄を収容する施設のことで,法務省の管轄の下,各都道府県に設置されています。裁判を待つ被告人以外に,被疑者や,刑が執行されていない人(死刑囚など)も収容されています。
通常,検察官による起訴がされると,留置場に収容されていた者は,留置場から拘置所に移送されることになります。そして,拘置所で生活しながら,裁判に出廷することになります。
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