COLUMN

お知らせ

2019.05.11

刑事事件

封印等破棄罪とは?

 


 

岡山中央警察署は,封印等破棄罪の疑いで,岡山市の選挙管理委員会の職員である男性を逮捕しました。逮捕容疑は,選挙の投票が梱包され,開票管理者らによる封印がなされた段ボール箱を開披したとのこと

 


 

本日は,上記事件をもとに,封印等破棄罪について説明いたします。

 

 

1 封印等破棄罪とは

 

 公務員が施した封印若しくは差押えの表示を損壊・無効にした場合に成立する犯罪になります。

 

 

2 封印等破棄罪が成立するための要件

 

 

封印等破棄罪が成立するための要件を簡単に説明すると,以下のとおりになります。

 

①公務員が施してた封印・差押えの表示を

②損壊し,又はその他の方法によりその封印若しくは差押の表示にかかる命令若しくは処分を無効にしたこと

 

各要件について少し説明しますと,

 

①の“封印”とは,

主として動産に対する任意の処分を禁止するために,その物の外装に開くことを禁止する旨の意思を表示して施された封緘(ふうかん)その他の物的設備をいいます。

例えば,国税の強制徴収において,国税徴収官によってなされるものなどがこれに当たります。

 

①の“差押え”とは,

公務員が,その職務上保全すべき物を自己の占有に移す強制処分をいいます。たとえば,民事執行法に基づく動産の差押えのほか,民事保全法における仮差押えや仮処分も,目的物の占有移転という性格を有するので,これに含まれます。

 

②の“損壊”とは,

封印又は差押えの表示を物質的に破壊し,その事実上の効力を失わせることをいいます。封印又は差押えの表示の外表を毀損・破壊するに限らず,その全部をはがすなど,その施された位置から移動させることも,これに当たるとされています。

 

 

今回の事件を上記要件に当てはめて考えてみると,

 

①開票管理者によって施されていた封印を

②破った

 

このように①~②の要件にすべて当てはまるため,封印等破棄罪が成立すると考えられます。

 

 

3 封印等破棄罪の法定刑及び公訴時効

 

封印等破棄罪の法定刑は,3年以下の懲役又は250万円以下の罰金,又は併科と定められています(刑法第96条)。

 

公訴時効は,3年とされています(刑事訴訟法第250条第2項第6号)。

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