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お知らせ

2020.07.15

刑事事件

任意同行とは?

 

本日は,「任意同行」について説明いたします。

 

目次

     

    1 はじめに

     

    一般に任意同行といわれているものには,⑴行政警察活動としての任意同行と,⑵司法警察活動としての任意同行の2種類があります。

     

    前者は未だ犯罪が行われていない段階,又は犯罪が不特定の段階における犯罪の予防・鎮圧等を目的とするのに対し,後者は具体的な犯罪の嫌疑を前提とした捜査活動である点に違いがあります。

     

     

    2 行政警察活動としての任意同行

     

    行政警察活動としての任意同行とは,具体的な犯罪の嫌疑はないものの,警察官が職務質問をするために付近の警察署等に同行を求めることをいいます。

     

    警察官職務執行法は,まず職務質問について,「警察官は,異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し,若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について,若しくは犯罪が行われようとしていることについて知っていると認められる者を停止させて質問することができる。」と定めています(警察官職務執行法第2条第1項)。

     

    そして,行政警察活動としての任意同行については,「その場で前項の質問をすることが本人に対して不利であり,又は交通の妨害になると認められる場合においては,質問するため,その者に附近の警察署,派出所又は駐在所に同行することを求めることができる。」と定めています(同法第2条第2項)。

     

     

    3 司法警察活動としての任意同行

     

    司法警察活動としての任意同行とは,捜査機関が具体的な犯罪の捜査で必要があるときに,捜査機関が被疑者の所在する場所に赴き,警察署に同行することを求めることをいいます。

     

    捜査機関は,被疑者が同行に応じれば,被疑者を取調べることができます。

     

    司法警察活動としての任意同行について刑事訴訟法は,「検察官,検察事務官又は司法警察職員は,犯罪の捜査をするについて必要があるときは,被疑者の出頭を求め,これを取り調べることができる。」と定めています(刑事訴訟法第198条第1項本文)。

     

     

     



     

     

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