COLUMN
お知らせ
2018.08.15
刑事事件
児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春)とは?
岡山中央署は、岡山市に住む会社員の男性を児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春)の疑いで逮捕しました。逮捕容疑は、岡山県内在住の女子高校生(当時17歳)が18歳未満と知りながら、現金2万円を渡して岡山市内のホテルでわいせつな行為(性交)をしたというもの。
(上記事件は、フィクションです。)
本日は,上記事件をもとに,児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春)について簡単に説明いたします。
1 児童買春・児童ポルノ禁止法とは
「児童買春・児童ポルノ禁止法」とは,児童に対する性的搾取及び性的虐待が児童の権利を著しく侵害することの重大性に鑑み、あわせて児童の権利の擁護に関する国際的動向を踏まえ、児童買春、児童ポルノに係る行為等を規制し、及びこれらの行為等を処罰するとともに、これらの行為等により心身に有害な影響を受けた児童の保護のための措置等を定めることにより、児童の権利を擁護することを目的として定められた法律のことです。
2 児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春)が成立するための要件
児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春)が成立するための要件を簡単に説明すると,以下のとおりになります。
①児童等に対し
②対償を供与し、又はその供与の約束をして
③当該児童に対し
④性交等をすること
①の“児童”とは,
18歳に満たない者のことをいいます(児童買春・児童ポルノ禁止法第2条第1項)。
④の“性交等”とは,
性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいいます(児童買春・児童ポルノ禁止法第2条第2項)。
今回の事件を上記要件に当てはめて考えてみると,
①18歳未満の女子高生に対し
②対償(2万円)を供与して
③当該女子高生に対し
④性交した
このように①~④の要件にすべて当てはまるため,児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春)が成立すると考えられます。
3 児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春)の法定刑及び時効
児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春)の法定刑は,5年以下の懲役または300万円以下の罰金と定められています(児童買春・児童ポルノ禁止法第4条)。
児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童買春)の公訴時効は,5年とされています(刑事訴訟法第250条第2項第5号)。
~葵綜合法律事務所について~
葵綜合法律事務所は,岡山県岡山市に事務所を構える法律事務所であり,刑事事件・少年事件を重点的に取り扱う弁護士北村一が所属しています。
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