COLUMN

お知らせ

2018.11.18

刑事事件

虚偽公文書作成等罪とは?

 


 

岡山南警察署は,岡山市在住の市道の拡幅や建設に携わる市職員の男性を虚偽公文書作成等罪で逮捕しました。逮捕容疑は,市道の拡幅や建設に関し偽りの公文書を制作し,市から補償費など約1000万円を不正に支出させたというもの。

(上記事件は、フィクションです。)

 


 

本日は,上記事件をもとに,虚偽公文書作成等罪について簡単に説明いたします。

 

 

1 虚偽公文書作成等罪とは

 

虚偽公文書作成等罪とは,公務員がその職務に関して行使の目的で,虚偽の公文書・公図画(とが)を作成し,または真正に作成された公文書・公図画を変造した場合に成立する犯罪です。

 

 

2 虚偽公文書作成等罪が成立するための要件

 

虚偽公文書作成等罪が成立するための要件を簡単に説明すると,以下のとおりになります。

 

①公務員が

②その職務に関し

③行使の目的で

④虚偽の文書・図画を作成し,又は文書・図画を変造したこと

 

各要件について少し説明しますと,

 

②の“行使の目的”とは,

不信性文書を真正な文書として使用する目的をいいます。

 

④の“虚偽文書の作成”とは,

文書の作成権限を有する者が,真実に反する内容の文書を作成することをいいます。

 

④の“変造”とは,

文書の作成権限を有する者が,既存の自己名義の文書の非本質的部分に変更を加え,新たな証明力を作り出すことをいいます。

 

今回の事件を上記要件に当てはめて考えてみると,

 

①市職員の男性が

②その職務に関し

③不真正文書を真正な文書として使用する目的の下

④市道の拡幅や建設に関し偽りの公文書を制作した

このように①~④の要件にすべて当てはまるため,虚偽公文書作成等罪が成立すると考えられます。

 

 

3 虚偽公文書作成等罪の法定刑及び時効

 

虚偽公文書作成等罪の法定刑は,対象となった文書・図画が,刑法154条の詔書偽造罪,詔書変造罪の対象物である天皇名義の文書の場合には,無期懲役または3年以上の懲役と定められていて(刑法第156条),公訴時効は15年とされています(刑事訴訟法第250条第2項第2号)。

 

対象となった文書・図画がそれ以外の公文書の場合,印章・署名がある公文書(有印公文書)のときには,1年以上10年以下の懲役と定められていて(刑法第156条),公訴時効は7年とされています(刑事訴訟法第250条第2項第4号)。

 

印章・署名のない公文書(無印公文書)の場合には,3年以下の懲役または20万円以下の罰金と定められていて(刑法第156条),公訴時効は3年とされています(刑事訴訟法第250条第2項第6号)。

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