COLUMN
お知らせ
2018.08.09
少年事件
少年院とは?
少年事件において,少年に対する処分の中に「少年院送致」という処分があります(その他の処分については,こちらをご覧ください。)。
本日は,「少年院」について説明いたします。
1 少年院とは
少年院とは,家庭裁判所から保護処分として送致された少年及び少年法56条3項の規定により少年院において刑の執行を受ける者を収容し,これに矯正教育その他必要な処遇を行う施設です(少年院法第3条)。
少年院においては,少年の人権を尊重しつつ,その特性に応じた適切な矯正教育その他の少年の健全な育成に資する処遇を行い,もって少年の改善更生及び円滑な社会復帰を図ることとされており(少年院法第1条),男女は別の施設において処遇されます(少年院法第5条第2項)。
少年院送致は,少年の自由を拘束する点で保護処分のうち,もっとも強力な処分といえます。
2 少年院の種類
少年院は,収容する少年の年齢,心身の状況および非行傾向を基準に次の4種類に分けられます(少年院法第4条第1項)。どの種類の少年院に送致するかは,裁判所が審判によって決定します。
第1種 保護処分の執行を受ける者であって,心身に著しい障害がないおおむね12歳以上23歳未満のもの(第2種に収容すべきものは除く)
第2種 保護処分の執行を受ける者であって,心身に著しい障害がない犯罪的傾向が進んだおおむね16歳以上23歳未満のもの
第3種 保護処分の執行を受ける者であって,心身に著しい障害があるおおむね12歳以上26歳未満のもの
第4種 少年院において刑の執行を受ける者
3 少年院の収容期間
少年院法第30条には,「法務大臣は,在院者の年齢,心身の障害の状況及び犯罪的傾向の程度,在院者が社会生活に適応するために必要な能力その他の事情に照らして一定の共通する特性を有する在院者の類型ごとに,その類型に該当する在院者に対して行う矯正教育の重点的な内容及び標準的な期間(以下「矯正教育課程」という。)を定めるものとする。」と定めており,矯正教育課程において定められている標準的な期間(「6カ月以内の期間」又は「2年以内の期間」)が,実際の収容期間の目安となります。
少年院の長は,在院者がその少年院に入院したときは,できるだけ速やかに,家庭裁判所及び少年鑑別所の長の意見を踏まえ,その在院者が履修すべき矯正教育課程を指定することになります(少年院法第33条第1項)。
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葵綜合法律事務所は,岡山県岡山市に事務所を構える法律事務所であり,刑事事件・少年事件を重点的に取り扱う弁護士北村一が所属しています。
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