COLUMN

お知らせ

2018.06.12

知られたくない(職場・学校を辞めたくない)

1 はじめに

一般的には,罪を犯してしまい,捜査機関(警察官,検察官)からの捜査を受けたとしても,職場や学校内に事件関係者が存在する場合などを除き,捜査機関(警察官,検察官)が職場や学校に連絡をすることはありません(警察・学校相互連絡制度にかかるケースを除く。)。

ただし,逮捕の事実がマスコミにより報道されてしまった場合や,逮捕・勾留による長期間の身体拘束が続いてしまったため,事情を説明しなければならなくなり,結果的に職場や学校に知られてしまうことが考えられます。


2 職場・学校への発覚を回避するためには

上記のとおり,職場・学校に事件が知られてしまう例として,逮捕の事実がマスコミにより報道されてしまう場合が挙げられます。この場合には,報道の自由や知る権利等の関係から,マスコミによる報道を止めさせることは非常に困難です。

そこで,職場・学校への発覚を回避する方法としては,逮捕そのものを回避すること,逮捕・勾留による身体拘束の期間をなるべく短くすることが重要となります。詳しくは,釈放・保釈してほしい(逮捕・勾留されたくない)をご覧ください。


3 解雇・退学を回避するためには

解雇・退学を回避する方法としても,第一に早期の身体拘束からの解放が重要となります。身体拘束が長期化してしまうと,長期間の欠勤・欠席による解雇,退学が考えられるからです。

そして,最終的な刑事処分の内容(起訴なのか不起訴なのかなど)も,会社・学校が解雇・退学を考えるうえで重要な判断要素になります。したがって,成人による刑事事件であれば不起訴処分,少年事件であれば不処分の獲得が解雇・退学を回避することにつながるといえます。詳しくは,不起訴にしてほしい(前科をつけたくない)及び少年事件の解説をご覧ください。


4 逮捕歴・犯罪歴に関するネット記事を削除するためには

逮捕の事実がマスコミにより報道されてしまった場合、多くのニュースサイトでは、犯罪情報を実名で報道しています。そして、このようにインターネット上で公開された情報は、さまざまな形で複製又は引用されてしまうことから、元になったニュースサイトでは公開されていないにもかかわらず、逮捕歴・犯罪歴に関する情報がいわゆる「デジタルタトゥー」として半永久的にインターネット上に残り続けてしまうおそれがあります。

しかし、人にはプライバシーの権利(「私生活をみだりに公開されないという権利」「自己に関する情報をコントロールする権利」)が認められているところ、逮捕されたという事実は他人にみだりに知られたくないプライバシーに属する事実であるとされていますので(最二小判令和4・6・24)、逮捕歴等の公開は、プライバシーの権利を侵害すると考えることが出来ます。

そこで、逮捕歴・犯罪歴に関する情報がインターネット上にある場合には、プライバシーの権利を侵害するとして、当該書き込みや投稿をした人物の他、サイト等の管理者、運営者に対して、当該書き込みや投稿を削除するよう請求することが考えられます。

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